(岡田茂吉師御論文です)

 image.jpg火素、水素、土素に就て

『明日の医術 初版19頁』昭和17(1942)年9月28日発行
(注)明確な出展不明「明日の医術」再版二篇の「発熱」の抜粋。御神書 (宗教篇)中の論文「火素.水素.土素について」の出典は「明日の医術19~25頁」との記入がある

 そもそも、宇宙における森羅万象一切は三大原素から成立っている。即ちあ

 

らゆるものの生成化育は、この三大元素の力によらないものはないのである。

 

しからば、その三大元素とは何であるかというと、それは日、月、地である。即

 

ち日は火素の根源であり、月は水素のそれであり、地は土素のそれである。そ

 

うしてこの火、水、土の力が経(たて)と緯(よこ)に流動交錯密合しているので

 

ある。即ち、経とは天から地まで、太陽、月球、地球の三段階となっているので

 

あって、日蝕の時、日月地が経に三段になっているにみても明かである。即

 

ち、天界は太陽中心の火の世界であり、中界は月球中心の水の世界であり、

 

地は、地球中心の土の世界である。

 

 次に、緯とは、吾々人類が棲息しつつあるこの地上そのものの実体である。

 

それはどういう意味かというと、この地球上における実世界は空間と物質との

 

存在であって、物質は人間の五感によってその存在は知り得るが、空間は長

 

い間無とされていた。しかるに文化の進歩によって、空間は無ではなく、空気な

 

る半物質(私は仮に半物質という)の在る事を知ったのである。しかるに、今日

 

まで空気だけと思っていた空間に、今一つ他の原素が存在している事を私は

 

知ったのである。それに対して私は、“霊気”というのである。もっともある種の

 

宗教においては、霊界又は生霊、死霊、憑霊等の説を唱えたり、行者又は霊

 

術師等も霊を云々し、欧米においても、霊科学の発達によって、霊と霊界の研

 

究は相当進歩しつつあり、彼のオリヴァー・ロッジ卿の有名な著書“死後の生

 

存”や、ワード博士の霊界探険記等の記録もあって、これらは相等信ずべきも

 

のであるが、私の研究の目的範囲とは全然異なっているのである。

 

 そうして本来、物質の元素は土であり、あらゆる物質は、土から生じ土に還

 

元する事は、何人もよく知る所である。次に、半物質である水の元素は、月球

 

から放散されて、空気に充満している。しかるに霊気とは、太陽から放射される

 

物質でもなく、半物質でもないところの非物質であるから、今日まで未発見であ

 

ったのである。故に、最も判り易くいえば、土が物質、水は半物質、火は非物

 

質と言えるのである。

 

 右のごとく、物質の原素が土で、空気の元素が水で、霊気の元素が火であっ

 

て、この三原素がいずれも密合して、そこに力の発生があるのである。これを

 

科学的にいうならば、三原素なるものが、ほとんど想像も付かない程の微粒原

 

子として、融合活動しているのが、宇宙の実体である。故に、吾々の呼吸して

 

いるこの空間が、生物の棲息に適する温度や乾度、湿度があるという事は、火

 

素と水素の融合調和によるからで、もし火素が無となり水素のみとなれば一瞬

 

にして氷結すべく、反対に水素が無になって火素のみとなれば一瞬にして爆発

 

し、一切は無となるのである。そうしてこの火水の二元素が土と密合して、土が

 

力を発生し、万物が生成化育されるのである。この理によって、火は経に燃

 

え、水は緯に流動するのが本性であり、火は水によって燃え、水は火によって

 

動くのである。

 

 古(いにしえ)から、人は小宇宙といわれているが、右の理は、人体にも当嵌

 

(は)まるのである。即ち、人体における火、水、土は「心臓、肺臓、胃」――に

 

相当するのであって、胃は土から生じた物を食い、肺は水素を吸収し、心臓は

 

火素を吸収するのである。故に、人体における心臓、肺臓及び胃は、火、水、

 

土の三原素を吸収する機関でこの機関が人体構成の最重要部を占めて居る

 

にみても、右の理は肯(うなず)かるるであろう。しかるに、今日までは心臓はた

 

だ、汚血を肺臓に送り酸素によって浄化されたる血液を、還元吸収するという

 

ように、血液のみの機関とされていたのは、全く火素の存在を知らなかったか

 

らである。

 

 右のごとく、胃は食物即ち土素を、口中から食道を経て嚥下(えんか)し、肺

 

臓は呼吸によって水素を吸収し、心臓は鼓動によって火素を吸収するのであ

 

る。

 

 従って、病気発生するや発熱するという事は疾患部の凝結毒素を溶解せん

 

が為、必要量の熱即ち火素を心臓が霊界から吸収するのである。即ち心臓の

 

鼓動は、霊界から火素を吸収するポンプ作用である。発熱時より先に、心臓の

 

鼓動即ち脈拍が増加するのは、火素吸収が頻繁になるからである、その際の

 

悪寒は、浄化に必要な熱量を吸収する為、一時体温の方への送量を減殺する

 

からである。故に、下熱するという事は、毒素溶解の作用が終ったのである。

 

 右のごとくであるから、心臓が一瞬の休みなく、霊界から火素を吸収する。―

 

―それが体温である。又、肺臓も空気界から水素を呼吸によって不断に吸収

 

しているので人体内の水分は、口から飲下する以外、肺臓の吸収によって得

 

る量も頗(すこぶ)る多いのである。

 

 右の理によって人の死するや、瞬時に体温は去って冷却し、水分も消えて、

 

血液は凝結し、屍(しかばね)は乾燥し始めるのである。右を説明すれば、死と

 

同時に、精霊は肉体を脱出して霊界に入るのである。故に、精霊の火素が無く

 

なるから、水分は凝結するのである。言い換えれば火素である精霊は霊界に還元し、水分は空気界に還元し肉体は土に還元するのである。

(岡田茂吉師御論文です)

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